2014年09月06日

白骨遺体 虐待でも母に恋しさ写真

 昨年4月、横浜市の雑木林で山口あいりちゃん(当時6)の白骨遺体が見つかった事件で、死体遺棄と暴行の罪に問われた母親の山口行恵被告(32)に対し、横浜地裁は5日、懲役2年(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。
人なつこくて愛された。字の練習を頑張っていた。あいりちゃんは、楽しみにしていた小学校に通えぬまま、6歳で命を絶たれた。

 「お茶やってけよー」

 ばあば(曽祖母)の口ぶりをまねては、道行く人に話しかけた。「あーこは、人の輪に入るのがうまかった」。茨城県の実家で5歳まで育てた祖父(59)は思い出す。

 元夫の暴力から逃れて一時、実家に戻った娘の行恵被告(32)は居着かず、出て行った。居所の定まらない娘では養育できないと思い、孫を預かった。生後10カ月。ハイハイもできなかった。祖父は右腕を枕代わりに毎日寝かしつけた。

 4歳で保育園に入り、平仮名の練習を始めた。「じいじに」と書いた手紙を何通もくれた。苦手だった「あ」の字を覚えると、大好物のオムライスに「あいり」とケチャップで得意げに書いてみせた。

 保育園で他の親子を見るうち、月に1度会う程度の母への恋しさを募らせた。「ママと一緒に暮らしたい」。2011年6月、行恵被告が連れ出した。「行恵がやっと育てる気になった。実の親と暮らすのに、引き留める理由はない」。祖父は寂しさを押し殺した。



Posted by golenty at 10:57│Comments(0)
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